K別荘

背後を山に、高い擁壁の上に建つ、まるでお城のような住宅です。
一見木造に見えますが、R.C.造とのこと。(もっとも木造とするデータもありますが...)
デザインも一風変わっており、屋根は桟瓦葺きと思われますが、
そのせいか、遠目では日本建築的な印象。
最も特徴的なのは、2階の半円状の窓と、それに合わせてえぐられる様な形の破風。
とても大きなガラスがはめ込まれている様に見受けられます。
また、全体的に深い庇に見えますが、
正面右側にベイウインドウ状に張り出した多角形の一室や、
まるで屋根が剥がれたように見えるドーマーウインドウの設置など、
採光には十分配慮されているのでしょう。
内部はきっと素晴らしい空間なのだと思います。
施主の本邸は、アントニン・レーモンドの設計だったことでも有名ですが、
建築に関しては、相当のこだわりがあったのでしょう。(仁木)

Data
所在地:神奈川県葉山町
構造:R.C.1階、一部2階
設計:清水
施工者:竹中工務店
建築年代:昭和初期



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