中央労働金庫小田原支店
(旧明和銀行)

ろうきん小田原支店は、西湘を直線的に走ってきた国道1号線が、はじめて直角に曲がる向かいの角地に立っているので、
否が応でも小田原の顔となる宿命を背負った建物ですし、それに恥じない風格を持っています。
また、全体の景色が実にいいです。これを四角いコーナーにしていたら、魅力が半減していたのではと思います。
近くに寄って見てみると、ギリシア建築様式を簡略・平面的にデザインした、良く言えばクドさのないすっきりしたデザインで、
神奈川県内の古典建築様式に則った戦前のR.C.造銀行建築は、横浜を除くと、おそらくここだけにしかないでしょう。

もともとは明和銀行の本店として昭和3年に建設されたものだそうですが、大正末期築との情報もあります。
建物はその後、横浜銀行から神奈川県労働金庫へとわたり、平成13年の労金統合により現名称に至っています。(仁木)

Data
所在地:小田原市本町2-1-25
構造:R.C.2階
設計:
施工:
建築年代:昭和3年



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