日の出町駅付近散策〜大岡川沿い編
(末吉町カトリック教会・日劇)

ここでは京浜急行線の日の出町駅から、
日劇を目指すミニ散策をご紹介します。

駅を下り、伊勢佐木町商店街方面を目指して歩くとすぐに、大岡川をまたぐ長者橋が見えてきます。
橋を越えて2本目の路地を右に入りますと、まず見えてくるのがこの煉瓦造の蔵です。


三方をビルに囲まれ、意外と目立たない建物ですが、木々やツタに覆われてビルの谷間に立つ姿は、
何とも異様な感じがします。この建物の詳細については、こちらをご覧ください。

さて、この蔵の前を通る道から、もう一本伊勢佐木町寄りに並行する道を進んでまいりましょう。
末吉町に入ると、先ほどの蔵と同じように、ビルに囲まれたレトロな建物が見えてきます。

一階は店舗、裏側が住居部分の入口になっています。
2階のアーチ窓が何とも良い味を醸し出しています。

今度は大岡川へ出て上流方向へ川沿いを歩き、間もなく見えてくるのが末吉町カトリック教会です。

この末吉町カトリック教会は、明治7年に創建された、
日本人のためのカトリック教会としては全国で初めての教会となる、若葉町カトリック教会が前身だそうです。
この若葉町教会は後にマックス・ヒンデルによって建て替えられますが、残念ながら現存していません。
教会は第二次世界大戦後、この末吉町に移り昭和30年にこの建物(設計者は不明)が建てられました。

さて、その若葉町にあるのが今回の最終目的地、日劇です。
・・・のはずだったのですが、残念ながら解体されてしまいました。
末吉町教会から大岡川の上流方向、伊勢佐木町商店街寄りにありました。
昭和27年にオープンし、建物も「NICHIGEKI」の赤いネオンも、解体直前まで当時のものが使われていました。
かつての横浜には、こんな映画館がたくさんありましたが、現在では数件残すのみとなってしまいました。
「映画の時代は終わった。」と言われてから久しいですが、何とか頑張って欲しいですね。(仁木)




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