西区のとある洋館

この洋館が建っている横浜のとある高台周辺は、
古い町にもかかわらず、とりわけ戦前の建物が少ない場所です。
 聞くところによれば、この辺は空襲の被害が激しく、
運良く焼夷弾の直撃を免れても、飛び火による引火でほとんどの建物が焼けてしまったとのことで、
幸いにもこの洋館だけは、近所ではまだ少なかったという、モルタル塗りの外壁、
加えて厚い生け垣にも守られて、火の粉の影響は受けなかったとのことです。
また供出の際には、窓格子などの金属部分を片端から外されたそうです。
まさに「時代とともに生きた」というより「時代を生き残った」という言葉がピタリ合う洋館です。(仁木)


Data
所在地:横浜市西区
構造:木造2階
建築年代:昭和3年

 

玄関の明かり取りのステンドグラス

玄関上部の明かり取り



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