日本基督教団横須賀上町教会

下見板張りのゴシック様式の教会。
典型的なスタイルなれど、しかし神奈川においては数少ない建物です。
この建物は住宅の密集地域にありながら、
上町銀座商店街の看板建築群や、比較的数多い周囲の近代建築たちと相俟って、
街の景観を形づくる上でのランドマーク的な存在となっています。

そのようなことから、平成14年末には文部科学省文化審議会の答申を受け、
国の有形文化財に登録されることとなりました。
横須賀市では唯一の国文化財建物ということになります。
照明器具や説教台、椅子、ストッパー付きのリードオルガンまでも当時のままという、
内部の保存状態の良さも答申への後押しとなったと思われます。
また、設計者の横田末吉はヴォーリズ最後の弟子ともいわれた建築家で、
神奈川にはこの建物以外の作品は無いものと思われます。

Data
所在地:横須賀市上町2-43
構造:木造1階
設計:横田末吉
施工:
建築年代:昭和5年頃
備考:国登録文化財

北米産マツを使用したといわれる、下見板の外壁に尖塔アーチの窓。
頭頂部にワンポイント、はめごろしの小さな円窓が愛らしい。   
 

建物の向かって左側はめぐみ幼稚園。



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